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執筆者の写真櫻井千姫

死後に母が落としていった核爆弾

長らく、ブログを更新していませんでした。


メルマガも休んでいて、すっかり鬱になっていてごめんなさいです。


復帰して一発目の記事がこのタイトルっていうのは


私的にもどうなんだろう......と思っちゃいますが


先日、12/26、母が亡くなりました。


二年前に倒れて病院や老人ホームを行ったり来たりの生活をしてたので、覚悟はしてたのですが、


ふるさとの熊本で亡くなったので、娘なのにほとんど何もしてあげられませんでした。


26日に従兄弟から電話で訃報を聞き、27日朝イチの飛行機で熊本へ。


それからお通夜、葬儀。


昨日、夜の便で東京に帰ってきたのですが、その前にちょっと伯母と話す時間があったので、


その時聞いたのですが、


母は私が幼い頃、統一教会に入っていました。


私は幼い頃の記憶が鮮明にあるので、母が新興宗教に入っていたことは知っていたのですが、それが統一教会で、一千万(当時の価値だから今だったらもっとするでしょうね...)も使っていたことは初めて知りました。


母の家に行ってみると、「感謝」という文字が書かれたアヤシゲなグッズや「みろく様」という仏様の写真など、統一教会グッズがたくさん...


高かったものだから、捨てられずにとっていたんでしょうね。


伯母によると、近所の人の勧誘で入ったらしく、また母は私の生前と生まれた後にも流産を経験しているので、そこに付け込まれたのだと思いますが、


父は母のその行動をよく思っておらず、小さい頃から「うちのお父さんとお母さんは仲が悪いんじゃないか」という漠然とした不安がありました。


幼い子どもにとって、両親が不仲というのはものすごいストレスです。


両親が仲が良かったら、どちらもちゃんと愛せるけれど、仲が悪かったら、どちらかにつくしかない。


それで私は、たぶん子どもなりに、不仲の原因が母にあることもわかっていて、父の側についたのでしょうね。


私はずっと母を愛せないことに苦しんでいたけれど、それは幼少期に甘やかされて反抗期がその反動ですさまじかったこととか、


そういうことじゃなくて。


幼い頃に、両親が仲が良いという安心感を植え付けてくれなかった、母の言動が嫌だったのだと思います。


不仲の両親で、どちらかをとるしかなかったのです。


どちらかを愛するということは、どちらかを愛さないということだから。


今、統一教会や宗教二世の問題がすごく話題になって、今度法律もできるらしいけれど、


まさか自分がその当事者だったとは思いませんでした。


私は、母を愛するという当たり前の気持ちを持てなかった原因を作った統一教会が心の底から憎いです。


その問題を今まで放っておいたえらい人たちのことも、許せません。


母も私も、被害者です。


カルト宗教が奪っていくのはお金だけじゃありません。


当たり前の家族の幸せまで、奪います。


宗教二世に生まれ、親を素直に愛せない人はたくさんいます。


でもそれは、どうしようもないことなんです。


親に感謝しなさい、尊敬しなさい、愛しなさい。


そんなのは嘘だから。


まずは、親が子どもに「生まれてきてくれてありがとう」って愛とリスペクトと、心からの感謝を持つこと。


その気持ちがなく、「育ててやったんだから」という恩着せがましいことを言っていたら、子どもは反発します。


今日ある人に言われたのですが、子どもは親を守るために生まれてくるそうです。


子どもが反発したり悪い方に走ったりするのは、親が悪い方向に走っているサインなのだと。


本来は親が子どもを守るべき立場だと思いがちですが、面白い考え方ですよね。


私が言いたいのは、宗教二世の問題もあるけれど、そうでない人でも、夫婦仲良くしてほしいことです。


今はSNSですぐに奥さんが旦那さんの愚痴をつらつら書き込んだり、「旦那デスノート」なんていうおそろしいサイトもあるくらいですが、


親がそんな気持ちでいると、小さい子どもにとってはすごくストレスです。


子どもを愛するのと同じくらい、パートナーのことも愛してあげてください。


私みたいな苦しい思いをする人を、これ以上増やしたくないです。



こんな話でシメるのもちょっとアレなので、飛行機から見た熊本の夜景の写真を載せてみました。


熊本の夜景、成田よりキレイ。


こんなブログになってしまいましたが、今年も一年、みなさんに応援していただき、感謝です。


来年も執筆頑張っていくので、よろしくお願いします。


1月発売決定した「天国までの49日間 卒業」の話は、また今度......


それではみなさま、よいお年を。

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