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  • 櫻井千姫

著書「ひとりぼっちの殺人鬼」に込めた思い

しばらくブログを更新していませんでした。


なんでかというと、ここ二か月ほど鬱っぽかったので......


とにかく、やる気がしないー! 何も手につかない!!


執筆どころか本もまともに読めない状態でした。


なので、この記事ももう少し早めに書きたかったのですが、


気が付いたら発売後二週間以上も経過してしまいました。


実業之日本社様から出た「ひとりぼっちの殺人鬼」についての裏話です。



読んで頂いた方ならわかると思いますが、


このお話は佐世保の女子小学生殺害事件をモチーフにしています。


執筆前に、取材として佐世保を訪れたことがあるくらい、思い入れの強い作品になりました。


この事件は18年も前の事件なので私のメイン読者層である10代の方では知らない方も多いかもしれないのですが、


どちらかというと「大人に刺さる」作品を目指して書いたつもりです。


この本は、三人の視点で物語が進んでいきます。


幼くして殺人者となった恵、被害者の兄である昴、そして、遠い街でネット上で神と崇められる恵に憧れるみちる......


書いていく上で、それぞれの登場人物にすごく感情移入してしまって、当初の原稿はエグさ三割増しぐらいになっていて、それを削る作業が大変でした。


元になった事件は、当時の私にすごく感銘を与えました。


調べれば調べるほど、「この加害者の女の子、私に似てるんじゃないか」と思った。


人を殺したいと思った事がある人なんて山ほどいるし、実行に移さないだけで、殺人願望がある人間なんてこの世界にはたくさんいると思う。


そこで踏みとどまるか、実行に移してしまうか。


その「差」を書きたいと思って作り上げたのが、恵というキャラクターです。


だから恵は、ちょっと拗らせちゃってる子というか、普通の子としては書いてません。


小学生にして殺人を犯す子はこんな感じじゃないか......と想像して作り上げたのが恵だった。


あくまで私が書きたかったのは「殺人がいけない」という当たり前のことではなくて、「事件」に隠された裏の部分、関係した人物たちのその後の軌跡です。


恵はやがて社会に放たれ、普通の女性として生きていくのですが、そんな恵の幸せを許さないのが昴、そしてみちる。


点と点が交わるように、三人の人生が交わっていく様を書きました。


人を殺した人間に、幸せになる権利なんてないのかもしれない。


でもそれでも、世に放たれたら生きて行かなきゃいけない。


生きる以上、人が幸せを求めるのは当たり前のことではないでしょうか。


正直、作者として過去を隠そうとしたり、事件に向き合おうとしない恵の気持ちもわかるんです。


自分だったらきっとそうするだろうな、と......


辛い過去は、誰だって忘れたいですからね。


でも、罪を犯したら、本当の贖罪をしないといけない。


前に進みたいなら、痛いことともちゃんと向き合って反省しないといけない。


少なくともあの事件を起こしたあの子には、いつかそうしてほしい。


そう思って、ラストはこういう決着をつけました。


未読の方は、どうかよろしくお願いいたします。


どこかで生きてる「あの子」にも、いつか届くといいな......

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