ジュニア版天49完結しました
- 櫻井千姫
- 5月22日
- 読了時間: 4分

タイトルどおり...
野いちごジュニア文庫から出ている新装版天49、ついに完結しました!!
今ちょうど書店さんに並んでいるところなので、買いました!ていう報告してくださると、泣いて喜びます。
8月刊行の作品の改稿作業で週明けまで書店さんに行けそうにないので...
天49を書いたのが2008年、デビューしたのが2011年、スタ文版が出たのは2016年。
それからあれよあれよと続編を出せることになって、ジュニアでも新装版が出て...て、こうして考えるとなんとも幸せな作品だなと思います。
これを書き上げた当時はまだ自分も物書きとしての実力は大したことなかったし、もっと言えばかなり病んでいたんですね。
大学中退して引きこもって、一念発起して幼い頃からの夢だった小説家を志して、それでもやっぱりなかなか芽が出ず葛藤して、それでも他に自分にできそーなことなんてないしやりたいこともない、だったら書くしか!!
て感じで、本気度はものすごかったです。
退路のない人間ってすごい力を発揮するのかも...
何がウケるかとか、そういうこともまったく考えていなかったんです。本当に自分が言いたいこと、書きたいことを、素直に書いただけっていうか。
それが評価されることもあるんだなーと...
私は小説を読むのも好きなのですが、好きな小説は「文学的価値のある作品」なのですよ。
かみ砕いて言うと、作者が「本当にこれを書きたくて書いた」という熱量が伝わる作品、というのかな。
今は出版不況が続いているせいもあるのか、どうしてもどこの出版社も売上第一主義になりがちで...
とりあえずウケるテーマ、ウケるタイトル、ウケる表紙にしとけばいいだろう!!ていう作品も増えちゃってるのは、悲しい限りです。
ちゃんと作家さんの個性が出ていて、言いたいことが伝わる作品ならそれでもいいんですけど、正直物足りないと感じてしまうこともしばしば。
こういうことが当たり前になっていくと、小説全体の価値が下がってしまうんじゃないか、というのを私は危惧していまして...
そもそも小説って、お金や名誉のために書くものではないと私は思ってますから。
自分の言いたいことを不特定多数の人に伝えられる手段であり、ずっと残っていくものでもある。
そういう意味で、すごく夢のある仕事なんですよ。
だから作り手も書き手も、「自分の言いたいことは何か」「本当に世の中に伝えたいものは何か」ということを、ちゃんと考えなきゃなーとはいつも思います。
...なんで私はこんな堅苦しいことを書いてしまったのでしょう。
まあとにかくまとめると、天49、ずっと愛してくださってる皆様ありがとう!!ということです。
ジュニア版は装丁もすごく可愛いので、ぜひお子さまへのプレゼントにご検討いただけると嬉しいです。
来年はデビュー15周年、スタ文版天49発売10周年なので、何かやれたらいいなーと思ってたり...
担当さんにそのうち相談してみようかなあ。

そして5/11は初の文学フリマ参戦でした!!
三作ここでしか読めない文学フリマオリジナル作品を販売したんですが、「愛されないで母になる」は完売。
タイトルのおかげか、拙い手作りPOPのおかげか...
小説家って孤独な生き物なんですが、読者様と交流できて、プレゼントまでもらってしまったり、サインもたくさんできたり、とっても素敵な一日でした。
スターツや他社の有名作家様にもご挨拶できて、とっても有意義!
でも...終わったらもう魂抜かれました(^^;)
想像以上にハードなイベントでした。準備も含めて。
出店すると当たり前ですが他のブースを周るのが困難なので...次行く時は、素直にお客さんとして行こうかなーと思ってます。
それかグループで出店して、交互に店番...が、いちばん効率いいのかなとか思ったり。
さっき出版不況の話を書きましたが、こういうイベントが盛り上がっているのを肌で感じると、やっぱりまだまだ物語の力は偉大だ!!と思いますね^^
文学フリマに出店される方は商業出版されていない方がほとんどなんですが、そういう方の作品も面白かったし...
活字文化、捨てたもんじゃないなと思いました。
というわけで、次は8月刊の作品の情報解禁が出た頃に、ブログ更新しますね。
あなたの幸せを願って。
ヴィクトリー♡
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